【新電力ニュース】2016/01/19 電力スポット価格が反発
電力のスポット(随時契約)価格が反発した。電力の現物取引市場である日本卸電力取引所の取引価格(24時間平均)は18日引き渡し分で1キロワット時9.55円とおよそ1カ月ぶりの高値をつけた。暖冬傾向だった関東などの気温低下で、電力需要が増加したことが影響している。
電力の需給調整をする経済産業省の認可法人、電力広域的運営推進機関によると、18日の全国の需要予想の最大値は1億4024万キロワットと、1月に入っての予想値ベースで最大を記録した。寒波で暖房向けなどの電力需要が見込まれたためだ。
このため需要増加に対応して電力会社の買いが増え、同日午前10時台の引き渡し分では1キロワット時18.25円をつけて、24時間の平均価格を押し上げた。
電力スポット価格は小売電気事業者の電力調達費の目安となる。最近は新電力のF―Power(東京・港)が法人向けにスポット価格連動の新料金体系を提示するなど、電力料金指標としての注目度が高まっている。三菱総合研究所の芝剛史・主席研究員は「燃料安で安値圏にあるが、気温が低下すれば、今後も電力スポット価格が強含む可能性もある」とみる。